乳酸菌の性質 醤油チーズヨーグルトに必須の菌

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    発酵と微生物
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    乳酸菌とはどのような菌なのか

    乳酸菌をはっきりと定義しその範囲を明らかにするのは、実は結構難しいのです。
    通常細菌は形や働きなどから分類されるのですが、形だけを見ても乳酸菌は丸い球菌から
    細長いチョーカン菌迄あり中には枝分かれした形を持っているものもいる。
    桿菌だけにまとまっている酢酸菌や大腸菌あるいは、酪酸金などとは比べ物にならないほど
    形状は多彩です。
    生物のつくる乳酸は酸素のない環境の中で、糖から解糖系とも呼ばれるエネルギー代謝の最終生産物
    として作られます。
    この現象を発酵と呼ぶこともあります。

     

    乳酸菌が発酵法でエネルギーを獲得する方法には2通りあり、その違いで乳酸菌は2つのグループに分けられます。
    1)糖から乳酸だけを作る。(ホモ発酵乳酸菌)
    2)糖から乳酸とエタノールと二酸化炭素または酢酸だけを作る。(ヘテロ発酵乳酸菌)

    乳酸菌の誕生について

    乳酸菌の始祖の原始的乳酸菌はおよそ15億年前に地球上に現れました。
    そこから、環境の変化に従って球菌や桿菌に分かれていったのではないかと言われています

    乳酸菌は人体の腸管や口腔など各部に存在していて、有害菌を排除するように働いています。
    日本酒から味噌や醤油、チーズヨーグルトまた漬物等多くの身の回りの発酵食品の製造に
    不可欠の微生物です。
    このように私たちの身辺に広く存在し共生している乳酸菌を最初に見たのは、オランダの科学者
    レーウェンフックであると言われていますが、本格的に調べたのはパスツールではないでしょうか?
    さらに乳酸菌を最初に鈍化し分離したのは、イギリスのリスターです。この分離した乳酸菌は、球菌である
    ラクチス菌です。さらにさらに、リスターは乳酸球菌を分離しましたが、乳酸桿菌をはじめて
    単離したのはロシアのケルンだとされています。

    アジアで生まれた乳酸発酵食品

    乳酸は文字通り酸っぱくなった乳の酸
    ヨーグルトからドイツのしーれによって発見され発酵によって生成されることがブロンジョンによって証明されました。
    人の筋肉にも乳酸が溜まることを知ったのはベルツェリウスの功績です。
    植物系の代表は漬物で東アジア
    動物系はチーズとヨーグルトで西アジアと言われています。

    お酒と乳酸菌

    酒はコメなどの糖質から微生物の働きを利用して作りますが、果実や穀類などには発酵を進めるカビや
    酵母が、よく付着しますので、自然に酒はできます。
    つまり、人類よりも酒の歴史の方がはるかに古いと言えるでしょう。
    ウンチク例
    口噛み酒= 穀類や果実などを噛んでつぼに貯めておけば唾液の消化酵素によって澱粉が糖に変化し
    空気中の野生酵母が落下してアルコール発酵が始まり自然に酒が出来る原始的な作り方があります。

    酒つくりは1)麹  2)酒母  3)つくり と言われています。
    酒つくりにおける麹と酵母の役割は、麹が酒の骨格を作り 酵母は香味といった衣に当たる場版を担当
    していると言われています。
    麹は(コウジカビ)を培養したものですが、強い澱粉分解酵素がありますから、まず、米の澱粉を糖に
    分解します。
    糖が無いと酵母によってアルコールが出来ません。酒にならないのです。

    醤油と乳酸菌

    醤油にルーツは必ずしも明らかではありません。
    古代中国に文字の記載がある醤と豉がその祖先ではないかとされています。

    醤油の色々

    濃い口しょうゆ

    大豆とほぼ同量の小麦で麹を作り、塩水を加えて天然醸造で6カ月適温醸造で1年くらい発酵熟成
    させてもろみとします。
    このもろみを搾りかすと分けます。
    精澄液が生揚げ醤油で、さらに80から85℃くらいで2,30分火入れ(殺菌)して製品とします。

    淡口醤油

    関西料理によく合う色、香りとも淡い醤油で、1666年に兵庫で製造されました。
    基本的には濃口醤油と同じ製法ですが、淡い色にするために麹菌を選び発酵熟成期間を
    短く3ヶ月くらいで止めます。米の甘酒をもろみに加えて香味を付けます。

    溜醤油

    豉の流れを汲む醤油
    愛知、三重、岐阜あたりで消費されています。
    大豆だけか大豆と少量の大麦で麹とし小麦は使用しません。
    汲み水も濃口より少量で仕上げます。
    麹も本来は味噌玉と呼ぶ大型の餅麹式ですが、現在は小型の玉麹がほとんどです。
    だいぶ部分が大豆ですから濃い窒素量の多い濃厚で独特な香りのある、色の濃い、わずかに
    粘りのある醤油です。
    硬く仕込みますからかくはんではなく容器の下から流れ出る液を上から汲みかける方式でもろみの
    熟成をします。熟成期間は少なくとも1年  良い製品は2~3年経過させます。

    再仕込み醤油

    浅間山が噴火した天明の大飢饉のあった1780年代に柳井地方(山口県)で作られた醤油です。
    濃口と同じ製法ですが、もろみの塩水の代わりに生揚げ醤油を使用するのが特徴で、醤油を2回
    醸造するのでこの名があります。

    白醤油

    碧南(愛知県)で1800年頃から作られている醤油
    最近は千葉県三重県でも少量ながら醸造されています。
    大豆と小麦の割合が溜醤油と逆転し1対9です。小麦だけでもできますが、大豆を使うと味が濃厚になります。ほとんどが小麦から作られますから甘酒の香味のある淡い色をもっています。

    生揚げ醤油

    もろみから搾ったままの醤油で、火入れはしません。
    おもに再仕込み醤油や漬物などの加工用に用いられます。生醤油とも呼ばれますが、通常生じょうゆ
    という場合は醤油の種類ではなくて、醤油そのものを意味します。

    醤油と微生物

    原料の大豆と小麦全部で麹を作り食塩水に加えた混合液がもろみです。
    これを発酵熟成させて、絞ったのが生揚げ賞与ですが、もろみの中では、まず、麹菌の酵素が大豆や
    麦の成分を分解して可溶性にします。
    それを酵母と乳酸菌がさらに発行して芳醇な香味を持つ綺麗な赤みの醤油を作り上げます。
    まさに カビと酵母と乳酸菌の見事なハーモニーです。

    乳酸菌の重要な役割

    もろみの中で増殖し活躍できる乳酸菌はハロフィルス菌だけです。
    乳酸菌の中でこれほど耐塩性の強い菌種はありません。
    ただこの菌は栄養要求がきびしく生育にビオチン、ニコチン菌など5,6種のビタミンや核酸の
    ウラシルなどを必須に要求します。
    しかし麹の中にはこれらの成分は十分にありますからもろみで不足することはありません。
    この栄養要求の違いや生育のPHの範囲などから約30種類の少しづつ性質の違う株が見つかっています。
    これらがそれぞれの醤油の味覚に微妙な違いを与えていると思われます。

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