煮た大豆に納豆菌を飛え、約40°Cで一晩発酵させると、1個の納豆菌が約 100万個に増えます。
これは、納豆1gあたり10億個もの数です。
発酵の途中で、納豆菌はさまざまな成分をつくり出します。
納豆のうま味のもとであるアミノ 酸の一種のグルタミン酸、多くの消化酵素、いろいろなビタミン類などが、このときにつくられます。
発酵の途中で増加する成分
大豆100gの中にふくまれるビタミンB2は、0.3mgほどです。
しかし、納豆にすると0.56mgに増えます。
この増加分は納豆菌がつくり出したものです。
納豆によっては、B2が3倍にも4倍にも増えるものがあります。
また、大豆にはビタミンK2がほとんどふくまれていませんが、納豆にはたくさんふくまれています。
これも納豆菌がつくり出しているのです。
納豆のネバネバの正体
納豆のおいしさを生みだすグルタミン酸は、豆の中にふくまれるだけではありません。
実は、納豆のネバネバの正体もグルタミン酸なのです。
納豆のネバネバは、グルタミン酸とフラクタンという成分が結びついてできています。
納豆のほかにも、ヤマイモ、ナメコ、コンブなど、ネバネバする食品はたくさんあります。
これらにふくまれるネバネバの物質を、まとめて「ムチン」と呼びます。
ムチンのある食品をとることは、健康や美容、老化防止に役立ちます。
栄養たっぷりの納豆
納豆は、大豆だけを使ってつくる伝統的な発酵食品です。
大豆を納豆菌で発酵させればできあがり。
大豆を丸ごと利用するので、その栄養や薬効成分をそのままうけついだうえ、納豆菌がつくり出す成分が加わった、
とてもヘルシーな食品です。
2)「ナットウキナーゼ」という酵素により、血管の中に発生しやすい「血栓」をとかす働きが活発になります。
3)アミノ酸の一種グルタミン酸により、納豆のうま味が出て、「ネバネバ」がつくられます。
4)骨をじょうぶにしたり、子供たちの成長促進、疲労回復などに役立つビタミンB2をはじめ、
いろいろなビタミン類(ビタミンB1、K2など)が増えます。
5) 大豆の食物繊維はそのまま残されます。
血栓を溶かす 「ナットーキナーゼ」
納豆は日本食における発酵食品の典型です。
納豆は苑でた大豆に、 納豆菌を繁殖させてつくります。
納豆菌は枯草菌と呼ばれる細菌の一種で、 稲の藁に多く生息しています。
日本産の稲の束1本に、ほぼ1000万個の納豆菌が芽胞の状態で付着しているといわれます。
大豆は優秀な健康食品ですが、 実は有害物質も含んでいることは、あまり知られていないようです。
すなわち、 大豆には有毒なタンパク質のプロテアーゼ·インヒビター、 あるいはアミラーゼインヒビター、さらにはレクチンが含まれているのです。
このため、 生食はできません。
では、どうやって大豆の有害物質を消すかというと、 加熱することで、これらの有害物質をなくす (変性 失活) ことができます。
ところが、プロテアーゼ·インヒビターの場合、 加熱しても十分に失活させることができません。
しかし、大豆に納豆菌などを繁殖させることで、 プロテアーゼ·インヒビターを分解することができます。
さらに、 消化吸収の効率も増大するのです。
納豆は上質なタンパク質源であるだけでなく、 食物繊維も 100グラム中に4.9~7.6gと、 非常に豊富に含まれています。
さらに、納豆には殺菌作用もあります。
たとえば、食中毒菌である○157に対して抗菌作用があることが明らかになっています。
よく知られているのは、 納豆には血栓を溶かす酵素(ナットウキナーゼ)が含まれていることです。
納豆から単離したナットウキナーゼをイヌに与えたところ、血栓の溶解が観察されたという報告もあります。
また、納豆に含まれるビタミンK2は骨のタンパク質の働きや骨形成を促進することから、骨粗しょう症に効果があることが期待されています。
納豆菌の一部には、安定した芽胞のまま腸内まで生きて到達し、腸内でビフィズス菌を増やし、腸内環境を正常化する (善玉菌を増やす)効果があることも知られています。
納豆は熱いご飯にかけて食べるだけではありません。
つきたての餅に絡めれば「納豆餅」 となります。
また、 納豆を味噌汁に入れた物は「納豆汁」として東北地方でよく食べられるようです。
茨城県水戸地方には「そぼろ納豆」 という郷土料理がありますが、これは水で戻した切り干し大根と納豆を醤油で混ぜた素朴な料理です。
納豆とイカの刺身を和えた「イカ納豆」は寿司種として欠かせませんし、納豆の天ぷらも美味です。
納豆スパゲティや納豆チャーハンなどと、和食以外の目新しい料理もいろいろ開発されています。
このように納豆は応用の効く優れた食品ですが、 あの匂いとネバネバが苦手という人もいます。
最近ではそのような人のために、匂いやネバネバを抑えた納豆も開発されていますので、 納豆はますます「国民食」としての立場を強化しているように見えます。
巷で噂の美味しい納豆
美味しい物には理由があるこの本で紹介された下仁田納豆
1パック325円 かなり高い価格にもかかわらず ブレイク中とのこと。
取りあえず食べてみようとネットサイトを探すと、注文殺到で、しばらくお待ちくださいと出た。そうなると何が何でも食べてみたい。
まさに、タイトルどうり美味しいものには理由があります。今は大丈夫かも?

納豆お勧めランキング
No1成城石井オリジナル納豆
ニッポンの伝統食「納豆」から、成城石井オリジナル商品“初”の「大粒」を発売
約4ヶ月の開発期間を経て生まれた、こだわりの「大粒納豆」
大豆の味わいを引き立たせるよう、化学調味料不使用のタレ、無着色のからしを添付しています。 まずは納豆だけを1粒、2粒召し上がってみてください。敢えてごはんとは別にいただきたい、存在感のある「大粒納豆」に驚くこと間違いありません。
No2 仙台の小粒納豆といえば宮城野納豆製造所「宮城野納豆」
香り:爽やかな香りの中に、ほんのりと甘みを感じる
豆:長径9~10mmほど。柔らかく、しっとりした食感
食味:なめらかな煮豆で、じわりと豆の風味を感じる
No3 オーサト「雪誉」
納豆の賞を受賞したこともある一品。
豆の食感・風味をしっかり味わえるため、大豆を食べている実感を得たい方におすすめです。
第23回の全国納豆鑑評会(群馬県渋川市伊香保町)において、農林水産省食料産業局長賞(大粒・中粒部門)を受賞いたしました。
No4 豆の文志郎 北海道の鮭節納豆
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