お酒と水の関係 ビールと水の関係 美味しい酒とビール

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    発酵アルコール
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    酒と水

    水資源の危機

    うまい食べ物のある所、そこには必ずよい水が存在します。
    おいしいお茶をいれるためには、おいしい水がなければならない。
    米飯、うどん、ソパ、刺身、味噌汁、そのほかあらゆる食べ物について、おいしく食べるためにはよい水が必須の条件です。
    生体は体重の75~85%程度の水を含んでいるのが常で、水は生体を構成する主要成分です。

     

     

     

     

     

    しかも生体の新陳代謝の媒体として、水は絶えず体外に排出され、また絶えず新たに補給されねばなりません。
    生命を維持し続けるためにもっとも重要な役割を果たしている食べ物は水であると言えるでしょう。
    よい水を摂取することは、生物にとって生命活動そのものを意味する重要な活動でしょう。
    水はいろいろな形で生体に取り入れられる。
    水がそのまま飲まれることもあるが、多くは水を含む食べ物から摂取されます。
    したがって、うまい料理とよい水がリンクして不可分の関係にあることは、人間がよい水を摂取することで間違いを犯さずにすむ、極めて好都合な関係と言えます。
    つまりは、うまいものを食べることを心掛けておれば、よい水をとっていることになるからです。
    神様が仕組まれた枠なはからいである。
    この生命活動に良質の水が必要であることに、人間も徴生物も変わりはありません。
    人間が求める水質の水準は、微生物にもそのまま適用できます。
    すなわち、人間に飲用可能で問題なく、しかもうまい水であるならば、微生物にも好まれる水です。
    有用なミネラルを適当に含み、有害なミネラルや化合物を溶解していない水であることが重要な条件であります。
    微生物によい発酵を行わせるために有効な燐、カルシウムなどを溶存し、鉄分は少ない方がよい。
    よい発酵は、品質のよい酒(よい発酵食品)の生産を保証してくれます。
    「名水のあるところ銘酒あり」は的を正確に射た言葉であります。
    水の重要性が高いもう一つの理由は、水が酒をはじめとする発酵食品の主要原料であることによります。
    水はビールの90%、日本酒の70%以上を占め、ほかの原料を圧倒する。
    したがって
    酒の品質に水質が深くかかわってくることは当然の理屈です。
    ビールや日本酒のような醸造酒では醸造用水が酒にそのまま移行する。
    蒸留酒では発酵液は蒸留され、発酵液中の醸造用水も一緒に蒸留されて酒に移行するが、水が主要原料であることに変わりはない。
    多くの蒸留酒でも半分以上は水が占めます。
    蒸留酒(アルコール)の濃度調整に使われる割水は、醸造用水と同様、水質に細かい神経が払われています。
    わが国は、四季折々の自然の美しさに恵まれ、山紫水明と言われてます。
    しかし、遺憾なことに、この美しい自然がいたる所で破壊され、大地や水の汚染が進行しつつある。
    清冽でうまい水は、いまや限られた所でしか見られなくなった。
    自然がもつ浄化能力の限界を超える環境汚染が、自然の摂理、元素の循環などの機能を失わせてしまったことがその大きな理由です。

     

    良質の水の入手が困難になったことに加えて、水の必要量を確保することも次第に難しくなってきました。
    人口の都市集中、乱開発などが主な原因とされており、「湯水のように」湯水を使用することは許されることではなくなりました。
    水は貴重な資源の一つとして再利用(リサイクル)を考えねばならない時代であり、これが水不足を解消する有力手段の一つである、と人々に認識されるようになってきたのは進歩とせねばなりません。

    知らなかった還元水のこと日本の水道水は安全なのか?
    還元水は酸化された水と反対の性質を持っているので、その性質を利用し酸化防止を行うことができます。 たとえば還元水を使ってご飯を炊くと、長時間お米が変色しません。

    酒と水質

    発酵は微生物の生命現象そのものであり、元気で活発な微生物の生命活動は良質の酒を醸すことにつながります。
    微生物や発酵にかんする知識に乏しい時代には、良質の酒を醸すためにどんな条件をととのえればよいのか、よく分かっていなかった。
    じつは今日でもこれらについては完全に分かっているわけてはないが、徴生物とその純粋性、発酵液の栄養分の組成、溶存するミネラ
    ル、山、温度などが重要な要因であることは科学的に確認されてきています。
    古くからの酒の銘醸地は世界の各地にあり、それぞれの土地で個性的な酒を造ってきた。
    これらの銘醸地は、ほとんど例外なく個性的で良質の水をもち、それをもっとも有効に生かして個性的な酒を創造してきたのです。
    発酵や微生物にかんする知識に乏しい時代の銘醸地では、よい酒を醸すための重要な要因の いくつかが、幸運な「天の配剤」によって最善の形で実現され、難点が解消されていることが多く、われわれの興味を引く。

    具体例として

    日本酒の銘醸地は、灘(兵庫県)があまりにも有名で誰もが知られています。
    この地の水は「宮水」と呼ばれ、銘酒を生む源泉とされている。
    灘は酒造米でも銘柄米である「山田錦」をもち、銘酒を醸す条件はととのっています。

     

     

     

     

    ところで 「宮水」は、良質の酒を醸すのによい水なのでしょうか。
    地元の有名な酒蔵の技師に確認したところ、宮水の水質は今も昔と変わらず、酒造りにはもっとも適する特性をもつ水であ
    る、と折り紙つきの返事が返ってきました。
    宮水は、ほかの各地の水に比べてカルシウムと燐酸が多いことが特徴である。ことに燐酸を5ppmも含む水はほかに例を見ないものです。
    カルシウムと燐は酵母の増殖と代謝に不可欠の元素で、酵母の活性を高めるものです。
    ほかの地域に比べて、灘の酒がより旺盛な発酵によって醸されていたことは間違いないと考えられます。
    わが国は山紫水明の言葉が示すように、清冽な地表水が豊かに流れていました。
    また、井戸水の場合も、比較的浅い井戸(数メートルくらい)から良質の水が湧き出るのは、さして珍しいことではありません。
    このような地表水は、地層のミネラルの影響を受けることなく、いわゆる軟水が一般的である。
    しかし、宮水は六甲山脈を潜り抜ける間に、カルシウムと憐をたっぷりと受け取った硬水である灘の地表に湧き出てきた宮水は硬水でありながら、不思議なことに酒造りに嫌われる鉄分をほとんど含まれていません
    宮水が銘水と言われるもう一つの大きな理由です。
    鉄分は酒類だけでなく、ほとんどあらゆる食品にたいしてよろしくない働きをする悪者であります。
    鉄分は酒や食品を褐色に変色し、香味成分を劣化させてしまいます。
    いずれも、鉄の接触酸化作用によるもので、ジョッキにつがれたビールのきめ細かなまっ白いクリーム状の泡も、鉄にかかると褐色に変色きれて台なしにされます。
    微生物検査を含む厳しい水質チェックを行った結果の総合評価でも、宮水は日本酒の醸造用水として欠点をもたない優れた水であると言えます。
    宮水で醸された高品質の灘の酒は、物流の拠点としても有利な地の利を生かして、上方のみならず、江戸にも大量に運ばれて愛飲され、名声を高めることになったのです。

    水とビール

    ビールも水質によって、適合するビールのタィプが違ってきます。
    ホップのきわやかな香りと強い苦味、それに切れ味、喉ごしのよさに際立った特徴をもつビール「ピルスナー (Pilsner または Pils)」は、世界でもっとも愛好者が多いビールである。
    このビールは、チェコはボへミア地方の小都市ピルゼン (プルゼニのドイツ語名)で始まった、下面発酵酵母によって醸造された淡色ビールで、ホップのもつ魅力を完壁に引き出して生かすことに成功したビールである。
    これがすこぶる好評を博し、チェコの小都市の名を冠してたちまち世界
    中に広まった。ホップの香味が強調された淡色ビール「ピルスナー」が、なぜピルゼンで完成したのでしょうか。
    どんな秘密が隠されているのでしょうか。
    秘密の鍵は水にあった。
    ヨーロッパ各地の水は概して硬度の高いものが多いのですが、ピルゼンの水は珍しく軟水です。
    カルシウムやマグネシウムなどを少々は含むが、蒸留水に近い軟水で、有益なミネラルも有害なミネラルも、溶存する量は極めて少ない。
    このような軟水てビールを仕込むと、色は淡色化の方向に引っぱられ、また、ホップの香りを強める傾向を見せます。
    しかし、苦味はホップをかなり賛沢に(ふんだんに)使わないときいてきません。
    ピルスナーが品のよいホップの香りとともに強い苦味をもつのは、息質のホップを賛沢に使うことによって初めて実現できることであります。
    ピルゼンの軟水は、ホップの香味をアクセントにした淡色ビールの醸造に適するもので、その特性をよく生かしたビールがピルスナーと言えるでしょう。

     

    このようにホップの香りと苦味を楽しむ淡色ビールは「ホップビール (hop-beer)」と呼ばれ、ピルスナーがその代表です。
    日本のビールメーカー各社の中核をなすビールは淡色ビールであるが、ピルスナーに近いタイプのビールとしてよいでしょう。
    濃色ビール(黒ビール)はドイツ南部、ババリア地方の中心都市ミュンヘンの名を冠して「ミュンヒナー(Münchner)」と呼ばれ、麦芽の香味を賞味するタイプの下面発酵ビールです。
    ミュンヘンの醸造用水はピルゼンのそれに比べて硬度が高く、とくに炭酸塩を多く含むのが特徴です。
    このような水でビールを仕込むと、色は濃色化の方向に引っぱられ、またホップの香りはつきにくい傾向を見せます。
    ただし、ホップの苦味はよくきかせてくれます。
    それゆえ、苦味をつけるためのホップ添加量は比較的少量ですむわけです。
    ミュンヘンの水は、ピルスナーのようなホップの香味にアクセントをおいた淡色ビールの醸造には不適であることが、ただちに理解できます。
    ミュンヒナーと呼ばれる黒ビールは、ホップではなく麦芽の香味を賞味するもので、ホップの香味は目立たないです。
    黒どール製造に使われる麦芽は、高温で焦げるほどに妙られて香ばしい芳香をもち、大人の口に合う甘味と旨味ももっています。
    黒ビールはこのような麦芽の特性をよく生かしたビールであり、「麦芽ビール (malt-beer)」とも呼ばれるミュンヘン(ババリア地方)には特有の淡色ビールもあるが、ホップの香味が弱く、麦芽の香味が目立つビールです。
    これは「ミュンヘン淡色(Münchner Helle)」と呼ばれピルスナーと区別きれていますが、やはりミュンヘンの水が生んだビールです。
    誤解をなくするためにあえて付言しておきたいのは、世界中で黒ビールが造られているのと同じように、ミュンヘンにもピルスナーがあります。
    醸造技術の進歩は水の加工·改善にまで及び、今では各地のもつ水質の問題は技術的には解消されていると考えてよいでしょう。

    イギリスにも世界的に有名なビール醸造の中心地があります。

    イングランドのほぼ中央に位置するバートン·オン·トレントという小都市がそれです。
    有名になった理由は明らかにバートンの水にあります。

     

     

     

     

     


    この地の水は常職では考えにくいほどに高濃度の硫酸塩(多くは硫酸カルシウム、いわゆる谷背)を含んでいます。
    硫酸イオンの濃度は650ppmを超えることも珍しくない。
    バートンの水てビールを仕込むと、硫酸カルシウムは麦芽由来の燐酸塩と反応して醪もろみ(マイシェ)の面を下降させる。
    Phの下降は、ピールの色を淡色化の方向に進め、ホップ香は強められます。
    また、硫酸イオンの存在は、ビールの味を引き締めて冷涼な感じのビールに仕上げます。
    こんなバートンの水の特性を生かして生まれたビールが「ペールエール (pale ale)」と呼ばれるビールです。
    やや褐色をおびた色調で、ホップ香と発酵香をもち、苦味をきかせた、力強さが特徴のビールです。
    言うまでもなく、イギリスが得意とする上面発酵酵母を使っています。
    バートンの水にならい、水質矯正の目的で醸造用水に石膏を添加することがあります。
    この作業は、バートンにちなんで「バートン化する(burtonize)」と呼ばれています。
    ワイン醸造の世界では、通常、醸造用水の議論はありません。
    原料であるブドウの品質、品種、産地などにかんする議論は、極めて厳密、かつ厳格になされているが、醸造用水にまでは及ばないのです。
    ワインの場合は、ぶどうについて十分な議論をすることが、醸造用水の検討をしていることになるのです。
    つまり、ぶどうの果汁が発酵液となり、酒そのものになるものだからです。

    美味しい水とミネラルについてと硬水軟水・酸性とアルカリ性の違い。
    水資源の豊かな日本ではレストランで水を注文してもお金はとられません。 このような社会環境で暮してきた日本人が現在ではお金を出して水を買っているのです。 つまりよい水は買ってでも飲むという意識が定着してきたわけです。
    酒造りにおける東洋の米と西洋の麦について
    稲は熱帯性の夏型植物、麦は冷温帯の冬型植物であることが、発芽時の態度の違いに現れて、 よけいな仕事はしない「のんびり屋」の米と、 先々の作業能率まで考えてひたすら働く「せっかち屋」の麦を 生むことになった

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